OSPF

【図解/OSPF】パケットと LSA の共通オプション

LSAオプション

OSPFv2 のオプションフィールドは OSPF パケットと OSPF LSA の両方で共通で、以下のフォーマットとなっています。

DN

Down bit と呼ばれるものです。

これは MPLS 網を経由して MP-BGP で OSPF ルートを再配布する際、ループ発生を回避するための安全弁として設けられたビットです。

具体例は以下の通りです。

O

生成ルータが Type9 ~ 11 の Opaque LSA をサポートしていることを示す bit です。

Opaque LSA とは、ベンダが OSPF プロトコル上で自由にアプリケーションに関する情報を載せられるように用意された拡張フィールドで、1998 年に RFC2370 で定められ、2008 年の RFC 5250 で改定されました。

しかし実装例は私は聞いたことがありません。

DC

生成ルータが Demand Circuit をサポートしていることを示す bit です。

Demand Circuit とは、1995 年に RFC1793 で定められた、従量課金回線でバックアップする際に、非常時以外で課金がされないようにする機能です。

バックアップ回線として INS 回線を利用する構成の場合、常時パケットを出すと課金されてしまうため、 トポロジ変化検出時など必要なタイミングでのみでパケットを出すことができます。

EA

生成ルータが Type8 の External attribute LSA をサポートしていることを示す bit です。

これは BGP パス情報を OSPF を経由して運ぶ方法です。

N/P

N は Hello パケット内のみで利用されるものです。N ビットが 1 の場合、そのルータは NSSA をサポートしていることを示します。

P は Type7 (NSSA External LSA) のヘッダ内のみで利用されるものです。

P ビットが 1 の場合、NSSA の境界ルータ (ABR) は Type7 を Type 5 に変換して Area0 へ情報を伝達します。

MC

生成ルータが LSA Type6 (MOSPF) をサポートしていることを示す bit です。

MOPSF はマルチキャストルーティング情報を OSPF で伝達するための仕組みとして考えられましたが、今ではほとんど利用されることはありません。

E

生成ルータが Type5 (AS External) を許容することを示します。

stub エリア、totally stub エリア、NSSA、totally NSSA でない限り、このビットは 1 になります。

MT

生成ルータが MT-OSPF (マルチトポロジ OSPF) をサポートしていることを示します。

MT-OSPF とは、ToS の値によってコストを変化させ、ToS の値ごとに異なるトポロジ (最短パス) を計算・構成するもので、ToS によって経路を変えることで負荷分散を行うものです。

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