OSPF

【図解/OSPF】DR/BDRの選出、再選出、切り戻りプロセス

DR/BDRとは

DR/BDR は Ethernet や Frame-Relay のようなマルチアクセストポロジ (broadcast/non-broadcast) の環境で選出されます。

以下の基準による値が、1 番目のものが DR、2 番目のものが BDR となります。

  1. プライオリティが 1 番大きいもの
  2. プライオリティが同じ場合、ルータ ID の大きいもの

ただし、これはそのマルチアクセストポロジ上の OSPF プロセスが同時に起動した場合の話です。

プライオリティが一番低いものであっても、Ethernet 上で一番最初に起動してしまうとそのルータが DR になってしまいます

DR/BDRの選出プロセス

DR/BDR の選出プロセスは、以下の通りです。

マルチアクセストポロジ (broadcast/non-broadcast) のインタフェースで OSPF が起動すると、Wait Timer (Cisco の場合は Dead Interval と同値: 40 秒 or 120 秒) の間、自身の Hello パケットの DR 領域、BDR 領域を 0.0.0.0 にセットしつつ、同セグメント内の他のルータが送信する Hello パケット DR 領域、BDR 領域、Router Priority 領域を観察します。

もし他のルータの Hello パケットの DR 領域、BDR 領域に 0.0.0.0 以外の値が入っていた場合、 速やかにその DR、BDR が正しいものとして受け入れます

もし他の全てのルータで Hello パケットの DR 領域、BDR 領域に 0.0.0.0 の値が入っていた場合、Wait timer の時間を待った後、Router Priority 値の一番高いルータを DR、二番目に高いルータを BDR として受け入れ、自身の Hello パケットの DR 領域、BDR 領域に受け入れた DR、および BDR のルータ ID をセットします。

なので、途中から参加したルータどんなに Router Priority 値が高くても参加直後には DR にはなれません

再選出プロセスと切り戻りについて

参加後、DR がダウンした場合は、BDR が DR になりますが、BDR のポジションが空くので、そこで BDR の再選出プロセスが走り、DR 以外のルータの中で Router Priority 値の 一番高いルータが BDR になります。

BDR がダウンしても、同様のプロセスが走ります。

再選出プロセス完了後に、元 DR のルータが復活してきても、あとから参加してきたルータ扱いなので、切り戻りは行われません

コメント

  1. benjamine2106 より:

    CCIEに向けて学習をしているものです。貴殿のサイト、学習時に参照させていただいており、大変重宝しております。ありがとございます。

    僭越ですが、下記ページの表記(ページの上部)に関して、表現が紛らわしく感じる点がありましたので、ご確認いただき、必要であれば修正いただけますと幸いです。

    ◆現在の記述:
    以下の基準による1番目のものがDR、2番目のものがBDRとなります。

    1.プライオリティが1番大きいもの
    2.プライオリティが同じ場合、ルータIDの大きいもの

    ◆修正案の記述:※最初の文に ” 値が “と追記
    以下の基準による値が、1番目のものがDR、2番目のものがBDRとなります。

    1.プライオリティが1番大きいもの
    2.プライオリティが同じ場合、ルータIDの大きいもの

    理由:
    細かなところですが、項番として記している1、2と、値の大きさが1番目、2番目となる、の意味を混在してしまうから

    URL:
    https://milestone-of-se.nesuke.com/nw-advanced/ospf/process-of-elect-dr-bdr/

    ご検討の程よろしくお願いいたします。

    • nesuke より:

      コメント&ご指摘ありがとうございます。確かに違う意味にも録れますね^^;気づきませんでした。

      ご提示いただいた案の通りに修正させていただきました!

      CCIE、大変な道のりかと思いますがぜひ頑張ってください!

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