64Byteとコリジョンの関係
イーサネットフレームの最小サイズが64Byteなのには、コリジョンと深い関わりがあります。
半二重通信が主流の時代、イーサネットで一番ケーブルが長い規格が10BASE-5の500メートルでした。 また、バカハブのカスケード接続が 許容される回数(規格上での動作保障という意味で)は4回であり、 端末間の距離を最大2,500メートルまで伸ばすことができました。
以上2点より、フレームの往復経路は最大5,000メートルとなります。当然この距離に依存する遅延というものが存在し、 それはコリジョン検知の遅延に影響を与えます。
もし片方の端末がコリジョンを検知し、ジャム信号を送出したとして、このジャム信号が相手側の端末に届く前に フレームの送信を 完了してしまった場合、送信側は正しく送信できたと認識してしまい、コリジョンを正しく検知できません。
10BASE-Tの同軸ケーブルで5,000メートル先に1bitを送るのに必要な時間は46.4usec(マイクロ秒)とされています。 この時間の転送量は、10×106bps × 46.4×-6s=464bit となります。
そこで余裕を持たせてフレームサイズを512bit(=64kByte)にすれば、コリジョン検知が正しく行えると考えられます。
イーサネットのフレームサイズはこのように決まりました。
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