FIBテーブル
MPLS NW と IP NW の境界のルータは、MPLS NW にパケットを転送する際にラベルを取り付ける必要があり、このような境界ルータのことを Ingress LSR と言います。
Ingress LSR は FIB (Forwarding Information Base) テーブルを参照してラベルを取り付け、パケットを転送します。
FIB テーブルは通常のルーティング情報に加え、取り付けるラベル情報が載っています。ラベル情報はあらかじめ LIB テーブルから引っ張ってきています。
例えば、R1 が H1 から H2 宛のパケットを受け取ったとき、R1 は Ingress LSR となり、FIB を参照してラベルを取り付け、NextHop へ パケットを送信します。
10.1.2.0/24 の NextHop が 172.16.1.2 (R2) の場合、下表の LIB の内容に基づき、下図のように FIB が作成され、ラベル 20 を付けて R2 へ送ります。
FEC (Prefix) | Local/Remote | Label | LSR (LDP ID) |
---|---|---|---|
10.1.2.0/24 | Local | 22 | - |
Remote | 20 | 2.2.2.2:0 | |
Remote | 22 | 3.3.3.3:0 |
LFIBテーブル
LSR において、ラベルのないパケットが到着した場合は FIB を見ますが、ラベルのあるパケットが到着した場合は LFIB テーブルを見ます。
LFIB テーブルには LIB テーブルを元に作成されるラベルスイッチング情報が載っています。
例えば先ほどの図で、R2 において 10.1.2.0/24 宛の NextHop が 172.16.3.3 (R3) だった場合を考えます。
このとき、下表の LIB テーブルの内容に基づき、下図のように LFIB テーブルが作成され、ラベルを 20 から 22 にスワップして R3 へ送ります。(たまたま R1 からもラベル 22 が通知されていますが、これはここでは無関係です。NextHop が R3 なので、LSR 3.3.3.3:0 のラベル 22 を利用しています。)
FEC (Prefix) | Local/Remote | Label | LSR (LDP ID) |
---|---|---|---|
10.1.2.0/24 | Local | 20 | - |
Remote | 22 | 1.1.1.1:0 | |
Remote | 22 | 3.3.3.3:0 |
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