ルータと L3 スイッチの違い
ルータはソフトウェア処理、スイッチはハードウェア処理 ( ASIC 処理)、と言っていたのはもう昔の話です。現在はどちらも高速な ASIC 処理を行うのが一般的です。ではこの 2 つの違いは何でしょうか?
単純に言うとルータは WAN に関する機能が多く、L3 スイッチは LAN で需要の多い Ethernet ポート数が多い(収容の密度が高い)です。
つまり、ルータは WAN 側に配置するのに適しており(回線の収容数は一般に少ないためポート数は少なくてよい)、L3 スイッチは LAN 側に配置するのに適しています(クライアント数は一般に多いため、ポート数が多いほうがよい)。
それぞれのメリット・デメリット
ルータには WAN で必要になりやすい以下の機能があります。
- NAT/NAPT
- トンネリング/カプセル化機能 (PPPoE, IPsec, GRE, IPIP 等)
- TCP MSS 調整機能
TCP の MSS 調整機能についての詳細は以下をご参照下さい。

【図解】MTUとMSS, パケット分割の考え方 ~IPフラグメンテーションとTCPセグメンテーション~
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また、ルータの機種によっては、FW で使われるステートフル・インスペクションの ACL が使えるものや、日本ではもうほとんど利用されていない Ethernet 以外のインタフェース (ISDN や ATM 等) を搭載可能な機種もあります。しかしインタフェース数はせいぜい 10 ポート程度、しかもそのうちいくつかは L2 としてしか機能しないものが多いです。
一方 L3 スイッチはそういった機能は搭載していないことがほとんどで、その分、Ethernet ポートが 24 ポートや 48 ポートなど多く持っています。
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