MACアドレステーブルとARPテーブルの違い
MAC アドレステーブルはスイッチングを行う機器が持ちます。主にスイッチングハブやL2スイッチ、L3スイッチなどです。
一方、ARPテーブルはIPを持つ機器全てが持ちます。IP通信をするために必要なテーブルです。主にPCやサーバ、L3スイッチなどです。
L2スイッチのメインの仕事は「スイッチング」であり、その際にはMACアドレステーブルを使いますが、L2スイッチへのtelnet,ssh,snmp,ntp,syslog,http(s)等の通信のためにはIPを持つ必要があり、このときはこのIPを使ってクライアントやサーバのように振る舞います。
詳細については以下をご参照下さい。
MACアドレステーブル
スイッチがスイッチングのために利用するもので、MACアドレスと対応するポートの情報で構成されます(IPアドレスの情報は無い)。
Dst MAC | Type | VLAN | Dst Port |
---|---|---|---|
0123.4567.89ab | Dynamic | 100 | GigabitEthernet0/1 |
0123.4567.89ac | Static | 200 | GigabitEthernet0/5 |
~ | ~ | ~ | ~ |
スイッチングを行うL2スイッチやL3スイッチで必要となるテーブルです。TypeのDynamicは、通常行われるMACアドレスの学習でのエントリを指し、Staticは、特殊なケースでMACアドレスの学習ができない際にconfigに設定されたエントリです。
Ciscoの場合、以下で設定できます
(config)# mac-address-table static 01-23-45-67-89-ac interface gigabitEthernet 0/5 vlan 200
ARPテーブル
端末やルータ等のルーティングする機器が宛先MACアドレスを調べるために利用するもので、MACアドレスと対応するIPアドレスの情報で構成されます。
IP | MAC | Type |
---|---|---|
192.168.1.1 | 0123.4567.abcd | dynamic |
192.168.1.200 | 0123.4567.abce | static |
~ | ~ | ~ |
PC やサーバ、ルーティングを行う L3 機器が、ルーティングへの NextHop 転送時や同セグメント内の通信で使います。
この挙動の詳細については以下をご参照下さい。
Type の Dynamic は、通常行われる ARP の学習でのエントリを指し、Static は、特殊なケースで ARP テーブルの学習ができない際に config に設定されたエントリです。稀に NAT の設定された IP アドレス宛の通信で必要になることがあります。
Cisco の場合、Static エントリは以下で設定できます
(config)# arp 192.168.1.201 01-23-45-67-ab-ce
また、Windows PC では以下手順 3 つの手順で 5 秒で確認できます。
⇒ cmdと入力し、Enter
⇒ コマンドプロンプトでarp -aと入力しEnter
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