2WAY
同一セグメントのOSPFルータは、お互いにHelloパケットを投げ合うことでお互いを認識し、 認識したことを相手に知らせるために、自分が生成するHelloパケットの中に相手のルータIDを乗せます。 これにより、neighbor(ネイバー)が確立します。ネイバー状態のことを2WAY状態とも呼びます。
なお、似た言葉でadjacency(アジャセンシー=隣接関係)というのがありますが、これとは状態が異なります。neighbor(ネイバー)とadjacency(アジャセンシー)の違いは、ルート情報(LSA)の交換をしているか否かです。ネイバーはルート情報を交換していない状態、アジャセンシーは、ネイバーになった後にルート情報を交換した状態を指します。
DRおよびBDRは、DRother(読み方:ディーアールアザー)とはネイバーを経てアジャセンシーになりますが、DRother同士はネイバー関係でとどまり続けます。
Helloをマルチキャストで投げるネットワークタイプにおいては 自発的にマルチキャストでHelloパケットを投げます。
一方、手動で相手IPアドレスを指定する必要があるネットワーク タイプにおいては、設定無しでは自発的にはHelloパケットは投げず、相手からマルチキャスト、もしくは(手動でneighborコマンドでの設定による) ユニキャストでHelloパケットを受信すると、ユニキャストでHelloパケットを投げ返します。
なので両方とも自発的にマルチキャストを送らないネットワークタイプの場合(NBMA等)は、どちらか片方でよいのでneighborコマンドの設定を入れる必要があります。
ネイバー確立の条件
OSPFにおいて、互いにネイバーになる条件は以下の通りです。
- エリアIDが同じ
- 出力インタフェースのサブネットが同じ
- Helloインターバルが同じ
- Stub/NSSAのフラグが同じ
- 認証情報が同じ(認証が有効なとき)