ネットワークタイプの種類と特徴
OSPF を有効化するインタフェースは、そのインタフェースのタイプによって、ネットワークタイプを適切に設定する必要があります。
ネットワークタイプの種類と特徴を以下の表に示します。
ネットワークタイプ | トポロジ タイプ | DR 選定 | Hello Timer (秒) | Dead Timer (秒) | OSPFパケットタイプ | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
Hello | DBD, LS-R | LS-U, LS-Ack | |||||
non-braodcast | マルチ アクセス | あり | 30 | 120 | Unicast (手動neighbor設定) | ||
broadcast | 10 | 40 | Multicast 224.0.0.5 | Unicast | Unicast, Multicast 224.0.0.5 (DR,BDR) 224.0.0.6(DROther) | ||
point-to-point | P2P | 無し | 10 | 40 | Multicast 224.0.0.5 | ||
point-to-multipoint | 30 | 120 | Multicast 224.0.0.5 | Unicast | |||
point-to-multipoint non-broadcast | 30 | 120 | Unicast (手動neighbor設定) |
ネットワークタイプは、Designated Router (以降 DR) の選定が必要なマルチアクセス トポロジと、DRの選定が不要なPoint-to-Point (以降 P2P) トポロジの 2 種類のトポロジタイプに分類されます。
それぞれのトポロジの特徴は以下のリンクを参考にして下さい。
このトポロジタイプの分類は一般的ではありませんが、OSPF の動作を把握する上でちょっと重要です。
というのも、全てのネットワークタイプは、ルート情報を交換する上では関係ありませんが、OSPF の目的である「詳細地図を描く」ためには、接続する OSPF ルータは必ず同一トポロジタイプでネイバーを張る必要があるからです。
詳細は、ここで記載します。
また、各ネットワークタイプの利用されるインタフェースを以下で紹介します。
non-broadcast
multicast や broadcast が禁止された状態の Frame-Relay などの インタフェースで利用されます。
broadcast
Ethernet や multicast/broadcast の許可された状態の Frame-Relay 等の、multicast や broadcast の使えるインタフェースで利用されます。
point-to-point
HDLC や PPP、frame-relay の point-to-point サブインタフェース等の、対向ルータが必ず 1 つになる インタフェースで利用されます。
point-to-multipoint
Frame-Relay の point-to-multipoint 等の、あるルータを HUB ルータとした、1 対多のルータ接続するインタフェースで利用されます。
point-to-multipoint non-broadcast
Cisco 独自のネットワークタイプであり、通常の point-to-multipoint 環境と同様だが、 multicast や broadcast が使えないインタフェースで利用されます。
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